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車掌さんが廊下を叫びながら歩く声で目覚めた。トルクメニスタン四日目。上手くいけばこの不便な国から今日出国してシャワーを浴びれるかもという喜びの一方で、やはり1つの国に一週間くらいは居たいものだなーという矛盾した思いが交差していた。でもなんにしても明日にはVISAが切れるので余裕を持って今日出国を目指したい。

進行方向に向かって左側にはそろそろカスピ海が見えてきてもいいんじゃないかなーと思っていたが思っていたよりも岸から遠いのかカスピ海は見えずに駅に到着した。

通常トルクメをトランジットビザで通過する旅人は僕と同じようにアシュガバード近くの国境から入って地獄の門を見てそのまま北上し、クフナウルゲンチという町近くの国境からウズベキスタンに抜ける。それがスムーズだし効率が良く2,3日で通過できる。しかし僕はカスピ海側、つまり西側のカザフスタンとの国境を指定してVISAを申請した。

理由は二つ。
1つ目。トルクメのトランジットビザ申請には抜ける先の国のVISAのコピーを提出する必要がある。 だから普通は皆先に一週間少々かけてウズベキスタンのVISAをゲットしてからそのコピーを持ってトルクメのVISAを申請に行く。これだと8日+14日くらいは見る必要がある。しかし実はカザフスタンはVISAが不要。なので僕はイランでそんなに申請の時間をくうのはもったいないと思ったので不便ではあるがカザフ側の国境を指定し、トルクメとウズベクのVISAを一日違いで申請した。結果運よく10日位で両方のVISAをゲットすることに成功した。
2つ 目。僕はまだ「海」と呼ばれる世界最大の湖、カスピ海を見ていない。かつ、そのガラボガスという国境はかなりマイナーらしく、外国人は年間100人しか通らないとの噂。だから公共交通機関など無く、そっちに向かう車を見つけて交渉し、金を払ってカザフスタンを目指すことになる。だからもちろん情報はかなり少ない。ということで1日余裕を持ったスケジュールにした。でも、多少金はかかるにしてもそんなマイナーで更に景色が良い国境ってワクワクしない?

って感じ。だから今から順調に行って今日中にカザフに入れたらいいなーって思ってる。

さぁー!着いたぞ着いたぞー! 
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バックパックは目立つのですぐにタクシーのドライバーが声を掛けてくる。「ウズベキスタン?」いやいやウズベキスタンじゃなくてカザフスタンだし。ってかウズベキスタンここから遠くない?ということで一応「カザフスタン」と言ってみるがどうも話が噛み合わない。

近くで見ていた現地人が英語でどこに行きたいの?と聞いてくれた

僕:近い方から「ガラボガス(国境の名前)、ジョナウゼン(カザフの国境を越えた先の町)、アクタウ(さらに先のカザフの大きな町)!」
彼:困った顔で「それならまずトルクメンバシに向かわないといけないよ。」
僕:「いやいや、ここがトルクメンバシでしょ?どこに行けば車捕まえられるかな?」
彼「いや、ここはトルクメ~~だよ。」
僕「え?何何?トルクメなんだって?」
彼「トルクメナバト」

状況が掴めずにmaps.meを開く。昨日電車に乗ってからは一度も開いていない。程なくしてgpsが指示した現在地は"Turkmenabat"
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行きたかったトルメンバシは
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ちなみに電車に乗ったアシュガバードは
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(゚д゚)
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電車間違った(゚д゚)(゚д゚)(゚д゚)そりゃカスピ海見えねーよ!

すぐに状況は把握した。先日チケットを買う時にトルクメンバシ、と間違いなく言ったのだが恐らくカウンターの人はトルクメナバトと勘違いしたのだろう。僕の発音が悪かったのかも。そして18:20のを案内してくれたわけだが、自分でも電光掲示板でウズベキスタン語だったけどトルクメ~~というのが18:20に有る事は確認していたので発券されたチケットを確認しても何とも思わなかった。トルクメ~~が2つもあるとは思いもしなかったからね。そしてその電車に順調に乗った結果、12時間西に進むはずが12時間東に進みましたー\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/

気づくチャンスはあったよなー。チケットのは読めないけど電車には英語で書いてあったもんなー。
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状況を把握して最初に口から出てきた声は「ははははははっ」だったね。もう笑うしかないよな。タクシーの運転手はしょうがないからウズベキスタンに行こうみたいな無責任なことを言って腕を強引に引っ張ってきたので振り払ってさっきの英語の人にどうすればいいかなーと相談。とりあえず電車でアシュガバードに戻ってそれからまた電車でトルクメンバシに行くしかないよ。とのこと。そうですよね。彼と別れた後もやり取りを聞いていたらしいおばちゃんが同情するような表情で励ましてくれた笑。みんなありがとう。

はい、確かにトルクメナバトです。
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さてと

どうしよう。良く寝たお陰で頭はクリアー。整理すると案外ものごとはシンプルだった。問題なのはVISAの有効期限が明日までという事と指定されている出国国境までが遠すぎる事。まず電車を考える。
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アシュガバード行き、次は18:40。ここからトルクメンバシまで電車に乗っている時間だけで24H以上ありそうなことを考えると例え今すぐにアシュガバード行きの電車に乗れたとしても現実的では無い気がした。アシュガバードからの電車の時間も定かじゃないしな。

となると、
①近くの空港に行ってみて国内線で移動できないかを確認する。
②近くの空港に行ってみてもう国際線でどっかの国に移動できないかチャレンジする。
③指定したのと異なるから通れるかわからないけどここから一番近い国境でチャレンジしてウズベキスタンに抜ける。
④諦めてVISAの期限越えるが電車で予定のルートに戻る。罰金とかなるだろうな。

いやー今駅だけどやっぱ簡単にはWifi拾えないのも痛いなー。でもまぁとりあえず③でしょ!チャレンジしてみる価値はあるでしょ!それでダメだったら空港行ってみるか。
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ということで最寄りの国境に向かってみることにする。幸いにもウズベキスタンのVISAは余裕を昨日から入れるように申請しているのでトルクメを出国さえできればこっちのもんだろ!

地図見た感じとりあえず国境に近づくためにはFarapという町に向かえば良さそうだ。また降り出してんじゃねーか。いやもう本当に雨だけは勘弁してくれ。レインカバーしてたって直にバックパックの中まで浸みるからね。これはきつい。。。
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駅の斜め前ら辺にシェアタクシ―乗り場があった。そこではアシュガバード、という声も聞こえた。幾らで行けるのだろうか。いや、ここはもうウズベクチャレンジしよう。ということでファラップファラップ言ってると国境行くのか?それなら20ドルだ。と言ってくる。ここから40kmくらいはあるが20ドルは高すぎる断っていると何段階か経て10ドルになった。まぁもしチャレンジ失敗した時のことを考えると早い方が良いかと思いタクシーに乗り込んだ。

既におばちゃんと3人の子供が乗っていたのでこれシェアならもっと安くないの?と聞いたが彼女らは別の所に行くらしい。子供たちに笑顔で挨拶してもやたら暗かったのが気になった。目的地に到着しておばちゃんが無理やり作ったような笑顔でバーイと言って降りて行った。運転手がここはこれだ、と手錠を掛けられたようなポーズをした。刑務所か。恐らくお父さんに面会に来たのだろう。だからみんな悲しそうだったのか。。。

そして到着までの間に改めて写真のバックアップを取り何食わぬ顔で出国審査を受ける心の準備を整えた。な、なんか行ける気がしてきた。

大雨の中国境に到着。国境とは言っても入国した時と同じように少し手前から制限エリアに入る。そこで兵士にパスポートチェックを受ける。ドキドキ。パスポートが返され無線で何か言うとすぐに1台の車が到着。とりあえず第一関門は通過した。ってかそっちの都合でこの緩衝地帯みたいなの設けているんだからこの間のタクシーで金取るっておかしくない?マナトが無いので1ドルお支払い。

1分くらいで出国ゲートのある建物に到着。その入り口で2回目のパスポートチェック。ドキドキ。通過!!ビシャビシャになりながら走って建物の中に入る。ここで書類を1枚書くが、全く読めず。隣にいた同年代の男2人が少しの英語で手伝ってくれた。

彼らはトルクメニスタン人でカザフスタンの学校に通っているという。って事は実家に帰って来ててウズベクはトランジットって事か。トルクメでは18歳から2年間の兵役があるらしく彼らの年代で学校に行っているというのも珍しくないという。言語を学んでいるらしくトルクメ、ウズベキ、カザフ、トルコ、ロシアの5つが使え、しかも英語もちょっとできる。凄いな。その5つは似てるのかな?

僕らの他には数人のおばさんがいたがやはりここも決して人通りが多い国境とは言えなそうだった。

そして荷物検査。X線をとおした後にサブバックをひっくり返される。そしてまた常備薬を疑われ一つ一つ何の薬か聞かれる。英語が通じないので頭とかお腹とか咳とかジェスチャーするしかない。抗生物質とか痛み止めとかムズイので適当にお腹を指してどっかの臓器感を出していたらオッケーになった笑。そしてやはりiphoneの写真のチェックをされる。準備しておいて良かった。面倒くさくなったのかバックパックは開けられもしなかった。そしてここで外貨いくら持ってるんだと聞かれたが考えていると行ってよしと言われた。意外と適当だな。有り難いですけどね!荷物チェックの間にもう一度パスポートチェック。

そして遂にパスポートコントロール。審査官はパスポートをしばらく見ると他の職員に僕のパスポートを見せて何か言っている。やべーかな。そしてしばらく何かを確認したと思ったら僕の方を見て何か言い出す。やばい。"Bye Bye"彼は無表情で言い、スタンプの押されたパスポートを返してくれた。




おっしゃーーーーーーー!!!!!!




超嬉しいんですけどーーーーー!!!!!この選択肢選んで良かったぜー!ってかもしかしてあんまり国境の事は気にしてないのかー?もうそんなことどうでもいいか!一安心。カスピ海とか辺鄙な国境とか行けなかったのは少し残念だけど考えようによっては時間もお金も結構節約できたことになるんじゃない?超結果論ね笑

いやー一安心だ。色々手伝ってくれた2人はとても心強かったな。2人と一緒にいればなんとなく上手く進みそうな気がしたから。ってかトルクメニスタン人の彼らでも荷物検査は厳しくパスポートコントロールでは何かの書類見せたり結構時間かかってたな。大変ですね。

そして本当の国境線に向かってまた車に乗り込む。有料。やむを得ず1ドル出そうとしていると彼らが払ってくれた!!!ありがとう!!!

国境線を越えるところで最後のパスポートチェック。ちなみに屋根に入りきれず待ってる間雨ざらし。そして無事にウズベクの領内へ!すかさずパスポートチェック。そしてまた車に乗り込む。有料。どうなってんだよ!今度は僕が3人分という事でまとめて1ドルで払った。

着いたが兵士がやってきてパスポートチェックを受けて門が開けられるまで雨ざらし。門から建物までも遠い。本当に雨嫌い。そして何回パスポートチェックしてんだよ。どうせちらっと見るだけなら辞めちまえ!

びちゃびちゃになってやっと入国審査。書類は係員が手伝ってくれた。彼はシンゾーアベ、とかホンシュウとかフクシマとか天皇の名前を聞いて来たり結構日本に興味があるみたいだった。スタンプはすぐに押してもらえたが荷物チェックが結構細かかった。僕のPCを開いてポルノとか入ってないか確認するといって電源を付けパスワードを入れさせられる。満足すると完了。他のトルクメニスタン人は未開封の飴の袋を勝手に開けられ、その中の2つくらいを食べさせられていた。大変ですね。ちゃんとやってるってことだよな。

そして無事に制限エリアの外へ。良かったー安心感半端じゃない。バスは見あたらないのでとりあえずタクシーでアラトかカラクルっていう近い町まで行ってバスを探そうかなーと考えていると、彼ら2人は首都のタシケントに行くと言う。僕が向かおうと思っているブハラはその通り道。交渉して3人で一緒に乗ろうという事になった。

ラッキーって思ったんだけど正直そん時2人が僕に払えって言ってきた額がやたら高すぎるって思ったんだよね。 でも2人がこんなところでぼってくるとは思いたく無かったし100kmくらいあるからまぁそんなもんかって思った。トルクメのパンというのを車内で分けてもらった。昨日の揚げ餃子以来なのでがっついた。
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そして僕は細かいドルを持っていなかったのでお釣りの分は2人がウズベクの通貨スムで返してくれるってなってたんだけどこれも自分が調べていた額よりも大分少ない。元々そんな大した額では無いが僕が思う額の1/3くらいしか無いのではないか。これで本当におつり分なの?今レートはいくらなの?と2回聞くもそれであっている、となんとなく話を逸らされる。

とても残念だった。見ていると明らかに2人のその態度はクロだった。これは本当にかなり残念な気持ち。短かったけど助け合い笑いながら雨の中走って国境を一緒に越えた。僕は2人に心から感謝していたし信じていた。ただ荷物検査の時に僕のPCとかデジカメとか2つのiPhone(1つは昔使っていたもので音楽用)とかを出しているのをじっと見てこれ幾らするんだとか聞いてきた。そういうところから魔がさしたのかもしれない。いや、元々そういう人間でそういう魂胆で近づいてきたのかもしれない。 そんなことをしておきながらよく「トルクメニスタン人はフレンドリーで親切だけどウズベキスタン人はそうではない。」とか言えたなと思う。

もう怒る気にもならず残念で悲しい気持ちしかなかった。向うもそういう雰囲気を察したのかその後はほとんど会話をすることも無くドライバーお勧めだという宿に到着。2人ともそこでお別れ。

なんか最近思ってたんだけど、当初憧れて自分のブログのタイトルにも入れた「強者旅人」。やっぱり僕には似合わない言葉だ。なんかこんなんばっかりな気がする。僕のイメージしていた強者旅人だったらトルクメナバトから国境に行くのも雨の中自分の足でもっと良い手段を探し、もっと交渉して安く乗る。国境からここまでも最初の提示で納得いかなかったら断り自分で他の方法を探す、そういう感じ。ダメだ!僕にはそこまでストイックなのは向かないわ\(^o^)/。面倒くさいからロゴを変えることはしないけど静かにその看板は下ろそう。でも一方でこんくらいの程よく緩いスタイルが自分の旅のスタイルなんだな、という思いももちろんある。ってか人それぞれの旅があるしな。別に強者じゃなくてもいいやというのが今の結論。

よーっっし!切り替えるべ!今やるべきことをしよう。

到着した宿は若干高そうな宿。一応訪ねてみると身なりのしっかりした英語を喋るスタッフが一泊30ドルと答えてくれた。やっぱりそうだよね。しかし僕は元々このタイミングでこの町に来てるなんて微塵も予想していなかったので安宿の情報が全くない。

図々しいことは百も承知で素直に自分には高いんだけど10ドルくらいの宿知らない?と相談してみるととても気持ちよく探し始めてくれた。有り難すぎる。何軒かに電話して15ドルの宿が見つかったよ!と嬉しそうなスタッフ。折角探してくれたし、疲れたし雨降ってて自分の足で探し回るのも大変だしちと高いけど妥協するか(また妥協かよ笑)。

すると彼は疲れてそうだから少しロビーで休憩して行くといいよ、と言ってwifiのパスワードまで教えてくれた。なんていい人なんだ。改めてカウンターの周りを見ると日本のツアー会社のシールも貼ってあった。30ドルとお手ごろだけどちゃんとしたホテルなんだな。

そして両替がまだなら知り合いを呼ぼうか?と両替商を呼んでくれた。僕が調べていたレートよりも悪かったので来てくれたのに申し訳ないけど少しだけ交換。両替商を待ってる間に久々にbooking.comを開いてみた。イランとトルクメでは使い物にならなかったから約三週間ぶりの登場。すると見つけてしまった。一泊8ドルの安宿を。。。。スタッフにごめん自分で見つけた宿にするね、と誠心誠意謝りお礼を言って出発。彼は最後まで笑顔で良い旅を、と見送ってくれた。

新しい国に来た実感と普通にネットが使える国に来た安心感。
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そしてこの町は特にシルクロードを意識した店名やお土産が目に着いた。そうですここ最近の僕はシルクロードの旅をしているのです\(^o^)/
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いい味出てる街並みだなー。
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こじんまりした町に感じたが観光は明日以降にして宿を目指す。目指していた宿の周辺には安宿が集まっており、幾つかの宿の部屋を覗かせてもらい値段を聞いて回った。最終的にシングル朝飯付きで10ドルでどうだ?と提案してくれた宿に決定。イラン以来4日ぶりのシャワーはかなり生き返った。夜飯を調達しに行こうとすると宿の人が1ドルでスープとパンを出してくれるというので頂くことにした。正直特別美味しいものでは無かったがトラブルで始まり長かった、そして雨で体が冷えた一日を終えるには丁度よい優しい味で体に染み渡った。こういう一日も僕の旅の重要な一ページとして心に刻まれるのだろう。
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